目指す資格
理学療法士 (国家試験受験資格)
理学療法(Physical Therapy)とは、主に身体に障害のある人に対し、治療的運動、電気、温熱等の物理的手段を用いた治療、および障害を持ちながら日常生活を展開するために必要な生活技術、特に歩行や他の移動手段等の基本的動作能力の回復を図り、家庭や社会への適応を援助するものです。医学の進歩に伴う疾病構造の変化や高齢化社会の到来は、障害を持つ人々を出来るだけ速やかに自立させることを目的とするリハビリテーション医療や福祉の充実を求めています。
また、スポーツ分野でのサポート活動にも参画し、アスリートや健康分野での活躍も期待されています。
本学科ではこうした必要性に応じ、幅広く活躍できる理学療法士の育成を目指しています。
教育理念
知識力、人間性、対応力で有用の人に
教育目標
国民の医療・保健・福祉分野における中核的存在として活動する理学療法士を養成する。
医療分野においては各医療機関のニーズに応え得る豊かな人間性と高度な知識・技術を持って臨床活動を展開できる人材養成を行う。
また、保健・福祉分野においては生活援助技術の専門職としての地位を確立し、その責任を果たし得る人材養成を目指す。
3つのポリシー
<アドミッション・ポリシー>(入学者受け入れの方針)
- ① 高等学校卒業相当の基礎学力および学習能力を有し、保健・医療・福祉領域に関心を持ち、必要な知識・技術を学ぼうとする意欲がある人。
- ② 生命を尊び、人を理解しようと努め、共感することができる人。
- ③ リハビリテーションにおける理学療法の意義について理解を深め、理学療法士になるという明確な目的を持ち、その学習に真摯に取り組もうとする人。
- ④ 自らの特性を認識し、生涯にわたり自己啓発、自己学習、自己の健康増進を継続しようとする人。
- ⑤ 幅広い人間性、柔軟性と協調性を有し、周囲の人と良好な関係を保つことができる人。
- ⑥ 自分の考えや行動に責任を持ち、それを相手に明確に示すことができる人。
<カリキュラム・ポリシー>(教育課程編成・実施の方針)
- ① 国家資格取得(理学療法士免許)に必要な知識の修得だけでなく、専門職業人に求められる高度な技能を生涯にわたり習得していくための自己啓発・自己学習能力と社会的スキルを獲得することができるように、学内外での技能演習、臨床実習時間を豊富に準備し、段階的かつ個別課題に取り組めるよう支援する。
- ② 教養基礎科目系を基礎として、基礎医学、疾病学の学習と共に基礎治療学、臨床治療学系へと学習をすすめ、地域リハビリテーション(介護・保健分野)を含めた臨床実習で知識、技術が習得できるよう構成している。
- ③ 医療分野における呼吸・循環・代謝疾患・がん患者に対応した専門理学療法士が施行する専門技術演習、整形外科疾患からスポーツ障害に対応する専門技術演習を実施する。
- ④ 学年の枠を超えての各領域の専門技術を有する専任教員による理学療法ゼミ、看護学科と合同での多職種連携を指向した学習交流会を開講し、リアリティーの高い学習の機会を提供する。
<ディプロマ・ポリシー>(卒業認定の方針)
理学療法士として医療福祉において求められる高い倫理観と基本的な能力(知的管理系技能、感覚運動器系技能、対人技能)を有し、リスク管理能力、さらにその能力を発展、開発するための自己研鑽ができる。
特徴
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卓越した知識と経験を持つ講師陣が、学びを支援! 経験豊富で各分野に精通した講師、そして高度な専門設備が、一人ひとりの学習をサポートしています。 |
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各職種への知識を深める学生交流学習会、開催! 当校の医療福祉系2学科合同による学生交流学習会では、各職種への理解と連携を学ぶことができます。 |
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県内の各病院・施設との連携で、今も未来も安心! 富山県内の医療機関や福祉施設との連携により、安心して臨床実習や就職後の仕事に取り組むことができます。 |
カリキュラム
1年次は基礎分野や筋骨格系などの構造と機能、運動学といった専門基礎科目を中心に学びます。2年次はより専門的な技術系科目と臨床医学の知識を学びます。そして病院と施設を見学することでより具体的な職業イメージをつかむことが出来ます。3年次では専門分野の知識・技術の学習をもとに6週間の臨床実習、4年次には7週間の臨床実習を2カ所と4週間の施設実習を行います。
基礎分野 |
英語/物理学/生物学/心理学/哲学/社会学/保健体育/人間関係論 |
専門基礎分野 | リハビリテーション概論/解剖学Ⅰ/解剖学Ⅱ/解剖学Ⅲ/生理学/生理学演習/運動生理学演習/運動学/人間発達学/病理学/臨床心理学/一般臨床医学/内科学/神経内科学/整形外科学/精神医学/小児科学/老年学/リハビリテーション医学/人間工学/保健医療福祉制度論/隣接領域概論 |
専門分野 |
基礎理学療法学/理学療法評価学/理学療法治療学/地域理学療法学/臨床実習/卒業論文等 |
運動生理学演習
運動における筋力の特性や運動に伴って常に調整されている呼吸機能や心臓を中心とした循環 機能の状態について演習を通じて確認し、そのメカニズムの理解を深めます。
筋骨格・神経・内部系の構造と機能
人間の基本的な構造として皮膚組織、骨、筋肉、神経、血管、内臓等の名称や役割を学びます。病気や体の仕組みを知り、特に運動を理解するために必要な体の構造やメカニズムを学びます。
運動療法学
関節可動域運動や筋力増強運動、歩行動作練習等の方法について理学療法士の操作や機器を用いた方法について学びます。理学療法士の操作や介助はスムーズで、効率的かつ安定した動作でできるよう練習します。
メッセージ
理学療法学科には、魅力がいっぱいです!
授業そのものが魅力です
医療従事者である母の影響を受け、理学療法士に興味を持ちました。本学に入ったのは、オープンキャンパスで先輩方の優しい接し方や和やかな雰囲気に惹かれたからです。特に勉強になったのは、評価Ⅰの授業。実際にクラスメイトの筋肉や骨に触れることで、運動機能に関わる体の構造への理解を深めることができました。理学療法士としての豊富な経験を持つ先生方から臨床での話を聞けることも魅力。これからも授業の復習と実技の練習に励み、正しい知識を蓄えていきたいです。
理学療法学科 2年 堀川 紗菜 さん
夢への情熱を力に変えるために
理学療法の領域は多岐にわたり、科学の進歩に伴い専門性が高まっています。学内での学びだけでなく、現場での体験が臨床能力やコミュニケーションスキルを形成します。自らのスキルを生涯、高めるための学びの動機づけも重要です。当校では、理学療法士としての基礎を築くとともに、スポーツや予防・地域理学療法など専門領域での経験を提供します。理学療法士を目指す学生の思いを支え、それを力に変えるサポートをしています。
理学療法学科 酒井 吉仁 学科長
キャンパスカレンダー
行 事 | 実 習 | |
4月 | 入学式《1年》 前期授業開始《1-3年》 新入生特別講義《1年》 |
臨床実習Ⅱ期《4年》 |
5月 | 学生交流会 スポーツ大会《1-3年》 | |
6月 | 就職セミナー《4年》 |
臨床実習Ⅲ期《4年》 |
7月 | ||
8月 |
前期末試験期間《1-3年》 介護特論《4年》 夏季休暇開始 |
臨床実習Ⅳ期《4年》 |
9月 | 病院・施設見学《1年》 後期授業開始 |
病院見学実習《2年》 施設見学実習《2年》 |
10月 |
卒論発表会《4年》 | |
11月 | 臨床実習Ⅰ期《3年》 | |
12月 | 冬季休暇開始 | |
1月 | 後期末試験期間《1~3年》 | |
2月 | 春季休暇開始 | |
3月 | 卒業式《4年》 実習指導者会議《2,3年》 |
※理学療法学科では、その他に理学療法ゼミ(学年縦割りグループ)を実施したり、クラスごとの宿泊研修を計画したりしています。
国家試験合格率
実施年 | 合格率 | |
当校 | 全国 | |
2025年 | 100 | 89.6 |
2024年 | 93.8 | 89.2 |
2023年 | 100 | 94.9 |