25.07.17
黒部市民病院災害実動訓練ボランティア
2025年6月28日(土)、黒部市民病院で大規模災害を想定した実働訓練が行われ、看護学科1~2年生17名が模擬患者役のボランティアとして参加しました。
参加にあたり、黒部市民病院の看護師で当学科卒業生の高橋さんが、事前オリエンテーションのため来校されました。実働訓練の概要と災害時医療チームとして大切な基本的原則「CSCATTT」についての説明や、災害時に一人でも多くの命を救うため、限られた人的・物的資源を有効活用することの重要性について教えていただきました。
医療活動を行うための基本原則「CSCATTT(シーエスシーエーティーティーティー)」
Command and Control (指揮と連携)
Safety (安全確保)
Communication (情報収集伝達)
Assessment (評価)
Triage (トリアージ)
Transport (搬送)
Treatment (治療)
災害実動訓練当日、以下の想定で訓練が行われました。
・魚津断層帯を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、黒部市と魚津市で震度7を記録
・震源は海底ではないが、海底土砂崩れの可能性により富山湾沿岸部に津波注意報発令中
・広範囲で多数の家屋倒壊、火災数件、土砂崩れ、停電、断水、交通網遮断、液状化現象、孤立集落が発生
ボランティアの学生一人ひとりに患者設定が伝えられました。
年齢、性別、氏名、症状、どのような身体の状態なのか、話せるのか、動けるのか、救急隊に発見され搬送される、自分で病院に来たなど、細かく設定されていました。
写真は救急隊から一次トリアージを受けて、搬送されている様子です。
病院に到着したら病院スタッフから再度トリアージを受けて病院内の各エリアに搬送されます。
各エリアでは治療、検査、状態確認などエリアに合わせた処置を受けました。
赤エリアは救急外来に搬送され、緑エリアは外のエアテントで診察処置を受けました。
訓練以外の時間にも、ホワイトボートを使用した被災時の人員確認方法や各トリアージエリアの見学もさせていただきました。
トリアージにおける色の意味と優先順位
赤(最優先治療群/重症群):直ちに治療を行わないと生命に危険がある状態
黄(待機的治療群/中等症群):ある程度の治療の遅れは許容できる状態
緑(軽処置群/軽症群):軽傷で、専門医による治療を必要としない状態
黒(不処置群/死亡群):既に死亡しているか、直ちに処置を行っても救命の見込みがない状態
参加した学生の感想
- 貴重な経験ができた。
- 初めは緊張したけどいろいろな職種の連携が見学できた。
- 災害看護について興味を持てた。
- 被災者はどのような思いなのか、考えることができた。
今回経験をしたことを忘れず、災害時には自分の安全を確保したら、周囲に目を向け行動がとれる看護師を目指してくださいね。