24.02.01

2023年度学生学習交流会

1月15日(月)午後、理学療法学科3年生・介護福祉学科2年生そして看護学科2年生の学生が一堂に会して、多職種連携を体験する学習交流会を行いました。

 

スーパーバイザーとして、南砺家庭・地域医療センター所長の清水先生、まいぴすとの理学療法士 堀田先生にお越しいただきました。

 

 

学生たちは、7つの3学科混合グループに分かれ、在宅復帰を目指す富山よしこさん(仮名)の事例検討を行いました。

 

富山よしこさんの概要

  • アルツハイマー認知症を抱えながらも、自宅で夫と長男の3人で暮らしていました。
  • 近所にある喫茶店のコーヒーを飲むのが日々の楽しみでした。
  • 家事中に様子がおかしくなり、救急搬送されました。左片麻痺が出現し、脳出血と診断され、手術を受けました。
  • 3週間後、自宅復帰を目的に介護老人保健施設に入所しました。
  • 3か月後の在宅復帰を目指しています。
  • 最近は、リハビリテーションが思うよう進まず、自信をなくし、リハビリテーションへの意欲が低下してきています。

 

グループごとに分かれて席に着いた後は、自己紹介 → 役割分担 → チーム名決定 → 事前学習した内容の共有という順に学習を進めていきました。

 

富山さんになりきった堀田先生と清水先生に、対象理解につなげられるよう様々な質問もしました。

準備ができたら、いよいよグループワーク開始です。

まずは富山さんの全体目標を設定し、それに伴い職種毎の目標を設定、支援方針を検討という流れで進めていきました。

 

多職種カンファレンスさながらの真剣な話し合いをまとめ、模造紙に記載しました。

 

さあ、いよいよ発表の時間です!

今回はポスターツアー形式で発表しました。

8つのブースをつくり、そのうち4つのブースを個々で巡り、 発表したり、聴講したり、質疑応答したり・・・様々な考えに触れました。

清水先生ブースが設けられ、学生は様々なアドバイスを受けました。

 

最後に、清水先生と堀田先生から講評をいただきました。

「どの専門職にも得意なことがあれば、苦手なこともある。多様な専門職が集まり、連携が取れれば、その支援はとても大きな効果を発揮する。だからこそ、お互いに気軽に相談しあう関係作りが大切である」という助言は、学生たちの心に印象深く残ったようです。

 

学生の感想を紹介します。

  • 理学療法学科の学生さんは、関節可動域や姿勢、歩行状況について詳しく診ていた。
  • 介護福祉学科の学生さんは生活の視点で看護師より具体的に考えていた。
  • 看護学科の学生は本人を観察し、身体的な情報だけではなく精神的な情報を広くアセスメントしていた。
  • それぞれの専門職の役割が少し理解できた。
  • 他の専門職種を目指す学生との交流を通して、それぞれの専門職種ならではの考え方を聞いたり、共通する部分も聞いたりできて、視野が広まった。
  • 自分の職種とは違う視点を知ることができた。また視点は違えど目的は一緒だと言うことを学んだ。

 

三人寄れば文殊の知恵という諺があります。

凡人でも三人集まって相談すれば、すばらしい知恵が出るものだという意味です。

(コトバンク デジタル大辞泉より)     ※ 文殊は知恵をつかさどる菩薩

 

多様な専門職種が集まれば、その発想は となります。

今回の学びをいかし、多職種と連携が取れる医療福祉職を目指しましょう!